農林中金総合研究所

鳥取県鳥取市は、鳥取県をはじめとする他の関係者・団体と連携しつつ、役割分担を明確にしながら重層的な移住定住促進政策を展開している。移住希望者に対し必要な支援が切れ目なく、継続して実施されていることが特徴である。こうした取り組みは、移住者数の増加に寄与していると判断される。政府は、地方創生で重要業績評価指標（KPI）を重視する姿勢だが、鳥取市における移住政策は、移住者数だけでなく、支援や政策の継続性、移住ニーズの掘り起こしから定住に至るまでのプロセス、重層的体制構築などの質的側面も考慮する必要性を示唆する。