農林中金総合研究所

農林中金総合研究所は2012国際協同組合年を記念して、「共生する社会を目指して～重要性を増す『社会的経済』の役割と協同組合への期待～」というテーマでシンポジウムを開催した。本冊子は、その講演録をとりまとめたものである。
近年、国家や市場を中心とした経済活動の限界と課題について認識が高まるとともに行き過ぎた市場原理至上主義への反省などから、協同組合のほか各種NPO法人や個々人の自発的な参加による市民参加型の経済活動の重要性がますます大きくなっている。
そうした人々のつながりを基礎とした経済活動を総称するものとして「社会的経済」という用語が使われている。今回、その「社会的経済」に焦点を当てシンポジウムを開催したものである。
われわれ協同組合にかかわる者自身が社会的経済の一つとして、自らの在り方を真剣に見つめ直すことは極めて重要であると考えている。