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書誌情報

論題:AFTA等の貿易・投資の自由化を睨んだアジア主要業界の動向-タイ、インドネシア、韓国の日系企業の動きを中心に-

要旨

アジア危機から3年が経過しようとしているが,タイ,インドネシア,韓国の3国はIMF等の国際支援を受け,構造改革に取り組んでいるものの改革は未だ途上であり,進捗に格差も出てきている。しかし,大方の予想を上回って足下で景気回復の兆しを強めているが,これは日系企業等の輸出等に牽引されたものである。危機が各国主要業界,日系企業に与えた影響は様々(ヘッジなしの外貨借入に伴う為替損によるB/Sの毀損等)であり,また各国は構造改革の実現,次なる成長のためAFTA等の貿易・投資自由化の地域スキーム等で欧米企業等外資の取り込みを図っており,アジアの事業環境は大きく変化しようとしている。タイではコンピュータ周辺機器等を中心に輸出好調で危機の影響が軽微であった電子電気,市況悪化で伸び悩む繊維と内販主体であったため最も影響を受け輸出シフトで回復を目指す自動車と明暗が分かれた。AFTAを睨み自動車業界中心に欧米企業進出で地殻変動をおこしつつある。インドネシアは危機に伴う政治社会情勢不安から回復が最も遅れている。業種別では繊維の影響が軽微で,電子電気も危機前水準を回復しているが,自動車は未だ回復途上である。同国の場合,政治社会情勢の安定と金融改革の相応の進展を受けた外資等の活用が景気の持続的拡大の前提条件であり不可欠である。韓国は政府主導の構造改革への取組み,外資の積極的参入や輸出牽引で危機前水準をほぼ回復している。しかし,業種別にはIT 革命進展で急成長する電子電気,輸出主導で回復した自動車,回復の鈍い繊維と格差は大きい。99年6月末の輸入多角化制度廃止による今後の日系企業の動向や世界的再編のなかでの自動車業界再編の動向が注目される。AFTAの2002年繰り上げ実施,欧米企業のアジア企業とのアライアンス(アウトソーシング等)を活かしたアジア戦略の強化や中国のWTO加盟等で,アジアの事業環境は大きな転換期にさしかかっている。アジアに歴史的にも深くコミットしている日系企業は,欧米・アジア企業との戦略的連携を組み一層の事業再編・見直しを急ぎコアビジネスへの特化・差別化を図っていく必要がある。さらに,日本はアジア地域の貿易・投資の自由化に中長期的視点から粘り強く指導的役割を果たすことが望まれる。

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http://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n0006re1.pdfPDF(836.2KB)

刊行年月日 2000年06月01日
更新日 2010年09月02日
掲載コーナー名 論調
著者
千葉 進(チバ ススム) :調査第二部 
出版者・編者 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
掲載媒体 定期刊行物 『農林金融』
2000年06月号(第53巻第6号 通巻652号) 2~22ページ
掲載号目次 http://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2000-06.html
第一分野 (大区分):経済・金融  (詳細区分):海外経済
第二分野 (大区分):経済・金融  (詳細区分):国内経済
ISSN 1342-5749
キーワード WTO,日系企業,繊維業界,電子電気業界,自動車業界
 
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