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書誌情報

論題:家具向けの木材需要─国産材利用の可能性─

16.05.31[ 更新16.05.31 ]

タイトル
家具向けの木材需要─国産材利用の可能性─
要旨

わが国の森林資源は人工林の成熟化が進んでおり,木材利用の促進による適切な森林管理が望まれている。木材の利用先はさまざまあるが,本稿は家具による国産材利用拡大の余地に注目する。
家具原材料を国産材に置き換えた場合の需要量を算出した結果,総計1,136万?の国産材需要(2014年素材生産量の53%に相当)が発生すると推計された。わが国の家具製造業は,バブル経済の崩壊以降縮小しているものの,家具による国産材利用拡大の余地は大きく,国産材を使用した家具製品の普及拡大に向けた家具製造業への支援は,木材利用の促進に寄与し,適切な森林管理につながるだろう。
しかしながら,家具の原材料を輸入材やその他原材料から国産材に置き換えることは容易ではない。国内の人工林はスギやヒノキなどの針葉樹が多くを占めるが,これら針葉樹は材質が柔らかいために家具の素材としてあまり利用されていない。国産針葉樹材の家具利用にはさまざまな課題があるものの,家具産地では国産材を使用した製品の開発と普及に向けた取組みが進められている。さらに,家具の原材料として不足している広葉樹を植林する動きもある。これらの取組みは,国産材家具の利用拡大にはまだ大きく結びついていないものの,海外市場に向けた取組みも進められており,今後の国産材家具市場の拡大が期待される。

刊行年月日
2016年06月01日
著者/
研究者紹介
安藤   範親 (アンドウ ノリチカ) : リサーチ&ソリューション第2部   主任研究員 研究員紹介を見る
掲載媒体
定期刊行物 『農林金融』
2016年06月号 第69巻 第6号 通巻844号  16 ~ 25ページ
掲載コーナー
論調
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2016/06/
第一分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):林業
第二分野
(大区分):経済・金融  (詳細区分):国内経済
キーワード
木製家具,木製家具,木材需要量,針葉樹,広葉樹,家具輸出
出版者・編者
農林中央金庫 発行   / 株式会社農林中金総合研究所 編集
ISSN
1342-5749
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n1606re2.pdf  804.2KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/6032.html