農林中金総合研究所

本書は，今後の農協事業・組織のあり方を考える材料を提供することを目的として執筆された。 本書では，まず，これまでに協同組合としての農協が行ってきたさまざまな取組みは強まる市場 主義への対応策であったこと，その取組内容は国を問わず協同組合に共通していることを示して いる。そしてそのような対応の結果としてみえてきた世界の協同組合組織は３つに類型化するこ とができ，そのひとつの道をわが国の農協が既に選択していることを指摘する。それが総合性の 維持を機軸とした日本型モデルであり，それを実現する条件が整いつつあることを調査結果をも とに立証しようとしている。
　農協や協同組合の今後のあり方や役割を，自ら考えようとする方々に，是非ご一読いただきた い。

第一章　外からみた農協の姿
第二章　変わる協同組合の姿
第三章　アメリカの信用農協の変化
第四章　協同組合の買収？　～協同組合は誰のものか～
第五章　これからの協同組合モデル
第六章　これからの日本型農協