農林中金総合研究所

イトーヨーカ堂など事業会社の銀行との提携による銀行業への参入の動きが目立つ。これについては、事業会社のノウハウを金融サービスに生かすことにより金融業の新たな可能性を引出すことを期待する声が強いが、親企業の機関銀行化などの懸念もあり、当局の参入基準づくりは難航している。国際的な基準では、参入を容認しつつ銀行に対する特定取引規制や親企業への監督を通じて金融システム安定に配慮する方向にあり、これらの事例を参考に、情報化時代に相応しい透明なルールづくりが望まれる。