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論題:沿岸漁業における生産構造の変化と課題

03.11.01[ 更新10.06.18 ]

タイトル
沿岸漁業における生産構造の変化と課題
要旨

わが国漁業に占める沿岸漁業の比重は,近年の漁業生産規模の縮小が主に沖合・遠洋漁業を中心に進んできたことから相対的に高まっている。しかし,この沿岸漁業においても,漁業経営体や漁業就業者の減少傾向が強まっている。
 この背景には,漁業就業者の高齢化と減少が同時進行しているという状況があり,水産庁でも2012年には00年比で半分以下の水準になると見通している。
 1経営体あたりの漁業生産量はほぼ安定的に推移しており,近年の生産量減少が主に経営体の減少に起因することがみてとれる。また,海面養殖業や大型定置網等一部の漁業では規模拡大や増統による生産力増強が可能であるが,多くの沿岸漁業では経営体数の減少が生産量の減少に直結するという特徴を有している。この点が今後の沿岸漁業を考える場合の重要なポイントと考えられる。
 日本海西区における65歳以上の高齢漁業者割合が6割近くにまで達するなど,高齢化の進展状況にも大海区別に顕著な差がみられる。しかし,各海区に共通して高齢化は進展しており,沿岸漁業の担い手である漁業就業者,とりわけ自営漁業就業者の確保が大きな課題となっている。
 こうしたなか,新規就業者の確保・育成に向けた関係団体の取組みも行われているが,漁協における取組状況はまだ十分とはいえない。場合によっては,漁業権の免許等を軸とした地域漁業の再編も必要となろう。
 いずれにせよ地域の漁業生産についての将来ビジョン策定が前提であり,持続的に利用可能な水産資源やあるべき漁業,それを担う漁業経営体のあり方について,それぞれの地域での早急な検討を期待したい。

刊行年月日
2003年11月01日
著者/
研究者紹介
出村   雅晴 (デムラ マサハル) リサーチ&ソリューション第2部   専任研究員
掲載媒体
定期刊行物 『農林金融』
2003年11月号 第56巻 第11号 通巻693号  60 ~ 73ページ
掲載コーナー
論調
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2003/11/
第一分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):水産業
出版者・編者
農林中央金庫 発行   / 株式会社農林中金総合研究所 編集
ISSN
1342-5749
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n0311re4.pdf  102.8KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/1588.html