書誌情報
論題:生保・簡保・JA共済の業務運営の特色
04.04.01[ 更新10.09.02 ]
- タイトル
- 生保・簡保・JA共済の業務運営の特色
- 要旨
-
本稿では,前半部で大手国内生保,簡保,JA共済の各保険提供主体について,チャネルに注目した特性を検証した。大手国内生保は保険件数と物理的チャネルである営業職員数および店舗との関係が改めて確認された。簡保についても店舗数との相関は確認されたが,両主体はJA共済と比較するとそれほどチャネルとの相関は高くなかった。JA共済は,協同組合という組織上の特徴から,正組合員数との相関が最も高く,共済従事職員との相関も高いということが示された。JA共済は,生損保兼営であり,近年の長期共済に占める最もシェアの高い商品は「建更」となっている。この建更の都道府県別保有件数からその特性を検証してみると,正組合員戸数との相関が高いのは個人生命保険分野と同様であるが,地震保険の影響で,静岡,神奈川などの地域での加入も多いことが指摘できた。保険販売では,チャネルの果たす役割が大きいと言われているが,営業職員チャネルに依存する大手国内生保と,郵送,ネット等のチャネルを活用する外国生保では,近年の契約件数の増減が顕著に分かれている。この理由として,消費者の欲する保険商品の変化が指摘されている。掛け捨て型の保険料の安い商品では,コストの高い営業職員を活用することは難しく,消費者ニーズの変化,多様化に対応した商品,チャネルの提供が大きな課題となっている。JAおよび郵便局では,保険と貯金を同じ店舗で従来から提供してきたが,全面的な銀行窓販の解禁は,保険市場に大きな環境変化を起こすものであり,今後の動向が注目される。
VIEW MORE CLOSE - 刊行年月日
- 2004年04月01日
- 著者/
研究者紹介 -
丹羽 由夏 (タンバ ユカ) - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2004年04月号 第57巻 第4号 通巻698号 35 ~ 45ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):国内金融
- 第二分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):国内経済
- キーワード
- 生保,簡保,JA共済
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/1626.html