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書誌情報

論題:政策金融改革-8政策金融機関の組織改革と今後の課題-

06.09.01[ 更新10.09.03 ]

タイトル
政策金融改革-8政策金融機関の組織改革と今後の課題-
要旨

政策金融機関の組織改革は2001年の「特殊法人等整理合理化計画」以降,先延ばしにされてきたが,06年6月にその詳細について「制度設計」が公表され,08年10月から新しい枠組みの中でスタートする。今回の政策金融機関の,2機関の民営化,1機関の廃止,5機関の統合と,数の上では8ある政策金融機関が1つになるという大きなものになった。国民生活金融公庫,中小企業金融公庫,農林漁業金融公庫,沖縄振興開発金融公庫(2012年度以降に統合),国際協力銀行は統合され,特別の法律に基づき設立される会社法上の株式会社(特殊会社)となる。組織は,国際金融と国内金融に大別され,国内事業部門も国民一般,中小企業者,農林水産業の区分で内部組織を設けるとされている。しかし,統合される以上,業務の効率化についても,改革の目的に沿った,目に見える実績を上げていく必要があり,その動向に注目したい。商工組合中央金庫と日本政策投資銀行は,5~7年の移行期間終了後,設立根拠法が廃止され,銀行法等に基づく完全民営化機関になる。両機関はこれまで政策金融機関としての役割を担ってきたが,今後は一転して民営化される。その意味で,どのようなビジネスモデルを構築していくのかが大きな課題となる。より早く民間との競争条件を同一にし,不採算事業からの撤退も含め,他の民間金融機関と対抗できる強みを生かすような自由な業務運営ができる環境整備が必要である。公営企業金融公庫は08年度に廃止され,地方公共団体は共同で新組織を設立することになった。国は一切の関与を否定しており,地方公共団体を取り巻く環境が急激に変化しているなかで,信用力補完の仕組みづくりが必要とされるかもしれない。

刊行年月日
2006年09月01日
著者/
研究者紹介
丹羽   由夏 (タンバ ユカ)
掲載媒体
定期刊行物 『農林金融』
2006年09月号 第59巻 第9号 通巻727号  35 ~ 47ページ
掲載コーナー
論調
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2006/09/
第一分野
(大区分):経済・金融  (詳細区分):国内金融
第二分野
(大区分):経済・金融  (詳細区分):国内経済
キーワード
政策金融機関,特殊法人等整理合理化
出版者・編者
農林中央金庫 発行   / 株式会社農林中金総合研究所 編集
ISSN
1342-5749
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n0609re4.pdf  256.5KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/1854.html