書誌情報
論題:農協と6次産業化――歴史と展望――
16.01.29[ 更新16.01.29 ]
- タイトル
- 農協と6次産業化――歴史と展望――
- 要旨
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6次産業化は戦後日本の「食」の変化と歴史的関連で捉え展望していくことが重要である。農協系統は小規模農家が個別的な対応が困難な商品経済の領域に対し,戦前から自らが農産加工の主体となることで,また90年代以降は大型直売所の設立等によって,農家の所得向上と安定化に取り組み,こんにちの6 次化の基盤を形成した。
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だが都市経済と大手企業が主導する「食」の商品化の流れは強く,農村地域が「食」に対して関与する力は大きく低下した。6 次化は農業・農村が商品化・産業化を進めていくという視点ではなく,過度に商品化が浸透し不安定になっている「食」のあり方に対し,地域が「食」を取り戻していく取組みが基本であろう。
したがって, 6 次化では地域が長期的ビジョンを持ち,直接消費者や地元の企業等とのつながりを深めながら,民主的で持続可能な食経済を地域に創るという意思が不可欠であり,農協系統はその中核を担うことをミッションにすべきである。 - 刊行年月日
- 2016年02月01日
- 著者/
研究者紹介 -
室屋 有宏 (ムロヤ アリヒロ) :基礎研究部 主席研究員 - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2016年02月号 第69巻 第2号 通巻840号 2 ~ 16ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):協同組合・組合金融・地域 (詳細区分):農協
- 第二分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):国内農業
- キーワード
- 6次化,6次産業化,農協,直売所,農産加工,食料経済
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/5910.html