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書誌情報

論題:EU砂糖クオータ制度廃止の経緯と今後の展望

16.08.31[ 更新16.08.31 ]

タイトル
EU砂糖クオータ制度廃止の経緯と今後の展望
要旨

EUで1968年から行われてきた砂糖の生産調整政策である砂糖クオータ制度は,17年9 月末をもって廃止される予定となっている。
EUにおける砂糖は,対域内・対域外双方において,歴史的経緯に規定され極めて政治的な扱いを受けてきた品目である。それは砂糖クオータ制度の内容と運用にも反映しており,特に81年以降においては,砂糖クオータ制度は補助金付きの輸出を裏づけるものとして機能してきた。しかし,2006年改革を経てEUは輸出地域から輸入地域へと転換し,同時に域内生産においては合理化・集中化が進んだ。それは主にドイツ・フランスへの集中とそれ以外の国々の縮小・撤退として表れており,今後もこの傾向は基本的に継続していくと予想される。
砂糖クオータ制度廃止は,2006年改革の延長としての性格を含みつつ,直接的には,EUの砂糖の国際競争力向上を基本的な理由として決断された。しかし,それは世界価格の上昇に依存した部分が大きく,EUの砂糖が安定的な国際競争力を獲得したわけではないと考えられる。したがって,砂糖クオータ制度の廃止後,EUが輸出地域に復帰するか否か等を予測することは難しいが,域内における合理化・集中化は引き続き継続すると考えられる。

刊行年月日
2016年09月01日
著者/
研究者紹介
亀岡   鉱平 (カメオカ コウヘイ) : リサーチ&ソリューション第2部   主事研究員
掲載媒体
定期刊行物 『農林金融』
2016年09月号 第69巻 第9号 通巻847号  24 ~ 39ページ
掲載コーナー
論調
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2016/09/
第一分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):海外農業
キーワード
共通農業政策,ACP,LDC,製糖業
出版者・編者
農林中央金庫 発行   / 株式会社農林中金総合研究所 編集
ISSN
1342-5749
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n1609re2.pdf  841.9KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/6119.html