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書誌情報

論題:原発災害下の福島県阿武隈地域における避難指示解除と営農再開の一動向─相馬郡飯舘村と双葉郡葛尾村の事例から─

18.02.28[ 更新18.02.28 ]

タイトル
原発災害下の福島県阿武隈地域における避難指示解除と営農再開の一動向─相馬郡飯舘村と双葉郡葛尾村の事例から─
要旨

福島第一原発事故で避難指示が出された地域では,その解除および帰還・居住再開と不可分な課題として営農再開があり,農地再生と担い手の課題が差し迫っている。
本稿では飯舘村と葛尾村を取り上げ,住民の帰還と営農再開を巡り,自治体と住民の様々な模索の経過について報告する。
飯舘村では,2014年度までの5 次にわたる「いいたてまでいな復興計画」策定を巡り,村全体と各行政区がキャッチボールを重ねる形で議論が進められた。この中では,行政区も独自に県外の先進地を視察するなどし,地域の再生とともに農地の遊休化を防ぐために必要な経営的視点を獲得するといった取り組みを重ねた点が注目される。
葛尾村では,全体の復興の道筋を示した「かつらお再生プラン」を土台に「農業再生事業化計画」が16年にまとめられ,住民(農家)が「農地へ戻る」ことを優先しつつ「生きがい農業」の視点も取り入れながら複数のパターンを組み合わせて条件整備をしていく方向が示された。
相双地方(相馬郡・双葉郡)の地域再生を巡る課題は日本の農村に共通するものであり,その克服へ向けては農地の利用集積を通じた「土地結合」の視点が重要で,またそれだけでなく「生活結合」の視点も必要と思われる。

刊行年月日
2018年03月01日
著者/
研究者紹介
林   薫平 (ハヤシ クンペイ) : 福島大学 経済経営学類 准教授
掲載媒体
定期刊行物 『農林金融』
2018年03月号 第71巻 第3号 通巻865号  20 ~ 31ページ
掲載コーナー
論調
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2018/03/
第一分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):国内農業
第二分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):環境
出版者・編者
農林中央金庫 発行   / 株式会社農林中金総合研究所 編集
ISSN
1342-5749
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n1803re2.pdf  875.6KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/7013.html