書誌情報
論題:ドイツの酪農協系乳業DMKグループにみる農業協同組合の今日的課題
18.05.31[ 更新18.05.31 ]
- タイトル
- ドイツの酪農協系乳業DMKグループにみる農業協同組合の今日的課題
- 要旨
-
EU共通農業政策の改革に伴い,乳価(生産者庭先価格)は乳製品の国際市況に連動するようになっており,乳価変動幅は拡大した。このような乳価変動はドイツでは,大手乳業メーカーの主要工場が集積する北部で顕著であり,その北部の生乳取引市場は寡占化し,酪農協子会社である,大手乳業メーカーが生産から乳製品販売まで垂直統合している。
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近年の歴史的な乳価下落に対しての危機感から,連邦カルテル庁は生乳取引市場における競争促進に力を入れており,北部の酪農協系乳業における生乳取引のルールの硬直性が酪農協ならではの仕組みから競争阻害的と指摘された。しかし,ドイツ最大手の酪農協系乳業メーカーであるDMKグループの実態を詳細にみると,協同組合制度そのものというよりは,規模拡大や事業を子会社に譲渡した組織体と事業体の分離といったビジネスモデルの変化に伴い,意思反映のあり方や組合員における生乳出荷条件のニーズへの対応のミスマッチなどが課題となっていることがわかった。 - 刊行年月日
- 2018年06月01日
- 著者/
研究者紹介 -
小田 志保 (オダ シホ) :調査第一部 主事研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2018年06月号 第71巻 第6号 通巻868号 33 ~ 47ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):協同組合・組合金融・地域 (詳細区分):海外協同組合
- 第二分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):海外農業
- キーワード
- EU酪農,EU酪農協,ドイツ酪農協,生乳取引,市場競争,農協の株式会社化
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/7146.html