書誌情報
論題:最近の卸売市場を取り巻く諸情勢
18.06.29[ 更新18.06.29 ]
- タイトル
- 最近の卸売市場を取り巻く諸情勢
- 要旨
-
中央卸売市場法が制定された1923年以来,わが国の卸売市場には100年近い歴史がある。その間,71年の卸売市場法への移行を含む複数回の法改正が行われたが,法律を現状に合わせる形で取引方法等に関する規制を弾力化する現状追認型の改正だった。
VIEW MORE CLOSE
今回(2018年)の法改正は,規制改革推進会議等の「卸売市場を含めた流通構造の改革を推進するための提言」におおむね沿った内容である。すなわち,国等の卸売市場への関与を必要最小限にとどめる方向である。法改正について専門家の間には,卸売市場の多様化を促して出荷先や仕入先の選択肢を増やすという肯定的な意見がある一方で,食料品の安定供給という卸売市場の公共的な役割が脅かされるという否定的な意見もある。
国等の関与を縮小する方向のわが国とは対照的に,EU主要国では卸売市場を公共財と位置付け,その運営や整備に国等が主導的に関わっている。食料品の安定供給という公共的な役割の維持のためには,わが国においても国等の深い関与が必要とされることが今後もありうるのではなかろうか。 - 刊行年月日
- 2018年07月01日
- 著者/
研究者紹介 -
一瀬 裕一郎 (イチノセ ユウイチロウ) : リサーチ&ソリューション第2部 主事研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2018年07月号 第71巻 第7号 通巻869号 15 ~ 29ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):食品・フードシステム
- 第二分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):国内農業
- キーワード
- 卸売市場法,規制改革推進会議,卸売市場を含めた流通構造の改革を推進するための提言,食料品の安定供給,公共財
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/7173.html