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書誌情報

論題:浜の活力再生広域プランの取組状況と地域間連携の実質

18.07.31[ 更新18.07.31 ]

タイトル
浜の活力再生広域プランの取組状況と地域間連携の実質
要旨

水産庁は漁村振興策として「浜の活力再生広域プラン」(広域浜プラン)を実施している。広域浜プランでは,複数の漁協が連携して地域全体に共通の課題を析出し,それに対して協力体制を構築して取り組むこととされている。また,取組みを通じて5 年間で1 漁業経営体当たりの生産額を10%以上向上させることが目標となっている。
広域浜プランの策定は,補助事業「水産業競争力強化緊急事業」の採択要件となっているが,この事業は,TPP対策の名目で登場したものである。広域浜プランの性格としては,漁協系統が自主的に取り組んできた構造改革をTPP対策関連施策を活用して推進し,漁業の競争力強化を図るものであるという点が指摘できる。
多くの広域浜プランでは,この漁業の競争力強化を果たすために,漁港周辺機能(産地市場や製氷・貯氷施設等)の再編,販売力の強化(広域ブランド化等)といった課題に取り組むと記載されている。特に前者に関しては,従来主に漁協合併を起点になされてきたのとは異なり,漁協合併を必ずしも前提とはしない形での推進が企図されており,この点は広域浜プラン固有の特徴と見ることができる。
実際のプラン着手事例を観察すると,プラン以前から取組みの実態ないし問題意識があったものに関しては相応の進捗が見られるようである。また,事情の異なる複数の漁協にまたがるプランを取りまとめ,実際に着手していくためには,連携の結節点としての行政(都道府県)の役割が必要不可欠であると考えられる。

刊行年月日
2018年08月01日
著者/
研究者紹介
亀岡   鉱平 (カメオカ コウヘイ) : リサーチ&ソリューション第2部   主事研究員
掲載媒体
定期刊行物 『農林金融』
2018年08月号 第71巻 第8号 通巻870号  34 ~ 51ページ
掲載コーナー
論調
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2018/08/
第一分野
(大区分):協同組合・組合金融・地域  (詳細区分):漁協
第二分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):水産業
キーワード
浜の活力再生広域プラン,広域浜プラン,産地市場
出版者・編者
農林中央金庫 発行   / 株式会社農林中金総合研究所 編集
ISSN
1342-5749
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n1808re3.pdf  924.0KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/7220.html