書誌情報
論題:漁網会社の経営革新と定置網漁業
19.09.30[ 更新19.09.30 ]
- タイトル
- 漁網会社の経営革新と定置網漁業
- 要旨
-
漁網会社は、漁業者のニーズを事業に取り込むことで時代の変化に対応してきた。特に定置網漁業の分野では、従来は漁業者にとっての資材供給元の1 つにすぎなかった漁網会社が、漁場の活用方法の提案、網の設計や敷設・仕立て・修繕の請負、後継者の育成、経営の行き詰まった漁場の再建や休漁となった漁場の活用、漁獲物の販売先の確保等、様々な事業を担っている。
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同時に漁業者も漁網会社に作業の一部を委ねることで、資源や人口減少、魚価の低下、技術の断絶といった逆境下においても操業が可能となっている。近年、定置網漁業は沿岸漁業の中核的な漁業として注目されているが、現在のような産業の形は、漁網会社が漁業者との関係を変えるなかで形作られている。
本稿では、定置網漁業を専門に取り扱う漁網会社が、オイルショック以降、定置網漁業者の行ってきた作業を代替することで事業範囲の拡大を進めてきた過程を明らかにする。そのうえで、定置網漁業における漁網会社と漁業者の分業関係の変化が進むなかで、顕在化しつつある課題についても可能な範囲で指摘したい。 - 刊行年月日
- 2019年10月01日
- 著者/
研究者紹介 -
植田 展大 (ウエダ ノブヒロ) :基礎研究部 研究員 - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2019年10月号 第72巻 第10号 通巻884号 2 ~ 21ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):水産業
- キーワード
- 漁網,漁業,水産業,定置網漁業,地域経済,人口減少
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/7741.html