書誌情報
論題:戦後日本の農業思想と農政論
20.05.29[ 更新20.05.29 ]
- タイトル
- 戦後日本の農業思想と農政論
- 要旨
-
戦後、日本経済や国際環境の変化に対応して進められた農政展開のなかで、様々な論者が日本農業を論じ農政のあり方に関する主張を行ってきた。
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戦後の日本農業の出発点である農地改革は、農村の貧困解消と民主化に貢献した。また、農業基本法は経営規模拡大と技術革新による生産性向上と農業所得増大を目指したが、これに対し生産性や農民層分解など様々な視点から日本農業の分析が行われた。
一方、日本農法論や農業水利の研究も盛んになり、また近代農法を批判した有機農業も唱えられたが、日本経済の国際化の進展に伴って経済界から農政改革を求める意見が強まり、そのなかで農業は先進国型産業だとしたNIRAレポートが注目を浴びた。
さらに、ウルグアイラウンドで農業保護削減の合意がなされ、日本は米制度改革等の農政改革を進める一方、中山間地域対策を導入したが、地球サミットを契機に農業環境政策が唱えられるようになった。近年では、農地集積、六次産業化、輸出拡大など「農業成長産業化」を掲げた農政が展開されているが、農業政策は成長よりも環境、循環、地域を重視したものに改めるべきである。 - 刊行年月日
- 2020年06月01日
- 著者/
研究者紹介 -
清水 徹朗 (シミズ テツロウ) :基礎研究部 理事研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2020年06月号 第73巻 第6号 通巻892号 2 ~ 19ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):国内農業
- 第二分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):環境
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/7995.html