書誌情報
論題:農地の権利取引に関与する組織の日中比較
22.12.01[ 更新23.11.22 ]
- タイトル
- 農地の権利取引に関与する組織の日中比較
- 要旨
-
本稿の課題は、日中両国の農地の権利取引に関与する組織を比較し、そのうえで比較した項目から1つを取り上げ、その仕組みの必要性や分配の問題について考察を行うことである。このことによって、組織の特徴を確認し、組織のあり方を検討する材料とするとともに、その組織が持つ特徴が、経済学的視点からみた場合にどのような帰結をもたらす可能性があるかを指摘するものである。
VIEW MORE CLOSE
比較の結果から指摘できることは、両組織の基本的特徴には多くの差異があるということである。例えば、日本では法律に基づき農地中間管理機構が事業を行っているのに対し、中国では法律が定められておらず、設立が任意であることや、各農村産権交易所が行う業務を比較的自由に決められる。
項目の考察では、権利の取引形態を取り上げ、特に転貸に焦点を当てた。転貸は、借手の地代支払いや耕作放棄地のような農地を担い手に集約する場合に有効であるが、借手である耕作者に価値の配分が偏ることになるかもしれず、その場合公的機関としての公平性は損なわれる可能性があることを指摘した。 - 刊行年月日
- 2022年12月01日
- 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2022年12月号 第75巻 第12号 通巻922号 16 ~ 33ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):国内農業
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/9146.html