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書誌情報

論題:生産構造からみた肉用牛経営管理の重要性

22.05.11[ 更新23.11.24 ]

タイトル
生産構造からみた肉用牛経営管理の重要性
要旨

肉用牛飼養頭数は、飼養戸数減少を経営規模拡大で補い、そのペースは更に早まっている。しかし全階層が拡大してはいない。500頭以上層のみ戸数と頭数が増加し、1.8%にすぎない飼養者が41.6%の肉用牛を飼養している。一方、50~99頭層の減少率は戸数で10.2%、頭数で3.4%と500頭未満層中で最低だ。これは家族経営の飼養・資金等経営管理上の制約を考慮し、夫婦で無理なく経営できる限界が100頭/戸前後と推察される。後継者不足が「将来への不安」「負債問題」によるところが大きい。家族経営では購入飼料価格等が大規模経営体より割高で所得は大規模層より低く、経営悪化時の所得補てんも不十分だ。「将来への不安」「負債問題」の解消には一義的に経営管理充実が重要だ。資金管理面では、肉用牛の在庫資金と飼養牛の価値を月次突合させる必要がある。この前提には記帳が極めて重要だ。夫婦での家族経営は普段から意思疎通を可能とし、飼養管理と資金管理の役割を決めることで適切に経営できる場合が多い。後継者問題も同じことが言える。後継者が意思疎通できるパートナーをもつことで「将来への不安」がある程度解消され、事業承継の状況も改善すると考えられる。

刊行年月日
2022年05月10日
著者/
研究者紹介
平田   郁人 (ヒラタ イクヒト) : リサーチ&ソリューション第2部   専任研究員
掲載媒体
定期刊行物 『農中総研 調査と情報』
2022年05月号 第90号  4 ~ 5ページ
掲載コーナー
レポート-農林水産業
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/soken/contents/2022/05/
第一分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):国内農業
第二分野
(大区分):協同組合・組合金融・地域  (詳細区分):農協
キーワード
肉用牛,経営管理,家族経営,離農,負債問題,後継者
出版者・編者
株式会社農林中金総合研究所  
ISSN
1882-2460
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/nri2205re2.pdf  748.5KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/soken/contents/8882.html