農林中金総合研究所

本書は，農林中金総合研究所の「協同組合基礎理論研究会」の研究成果をとりまとめたものである。1989年に旧農林中金研究センターから引き続き第6期の研究会（座長白石正彦東京農大助教授；当時）が発足し，第30回ICA東京大会の主テーマである「協同組合の基本的価値」を意識しつつ，以後研究者，現場の実践者による報告と討論を重ねてきた。
　今度，改めて各報告者にリライトをお願いし，21世紀型協同組合像を展望しつつ「協同組合の国際化と地域化」をキーワードとし，S・A・ベーク氏の「協同組合の基本的価値」に関する報告書のサブテキストとしての活用をもねらいとして，発刊したものである。

序章 協同組合の国際化と地域化
第１章 協同組合運動のアイデンティティとは何であったか
第２章 「レイドロー報告」「マルコス報告」から「ベーク報告」へ
第３章 株式会社の本質と協同組合の原理
第４章 欧州生協運動の危機論から本質論へ
第５章 第三世界の協同組合の組織基盤と展開条件
第6章 フェミニズムと協同組合
第7章 女性の生き方とワーカーズ・コープ
第8章 環境生協の出発
第9章 豊かな時代の協同組合運動