農林中金総合研究所

1～3 月期GDP の第2 次速報では、民間企業設備投資が上方改定されたものの、微増に留まるなど、これまでの増勢テンポは大きくスローダウンしている。4～6 月期は民間消費、設備投資、輸出の伸びが前期に比べ、いずれも鈍化する可能性が高く、全般的に低成長に甘んじるだろう。ただし、こうした停滞は一時的であり、米国経済が再び回復力を強める07 年度下期には脱却するものと思われる。マーケットでは8 月利上げを強く意識した展開となっているが、前述の景気展開や8～9 月の消費者物価の前年比マイナスの可能性などから、次回利上げは10～12 月期まで見送られるとの見方に変更はない。一方、マーケットは、日経平均株価が18,000 円台での展開となるなか、長期金利は世界的な金利上昇や早期利上げ観測が強まったこともあり、一時1.985％まで上昇する場面もあった。為替レートは、対米ドル、対ユーロとも緩やかな円安進行が継続している。