書誌情報
論題:足元のインフレ下でも続く、緩やかなデフレ要因─自然利子率と金融政策を中心に─
25.10.31[ 更新25.10.30 ]
- タイトル
- 足元のインフレ下でも続く、緩やかなデフレ要因─自然利子率と金融政策を中心に─
- TITLE
- Persistent mild deflationary factors in Japan's current inflationary environment - Focusing on the Natural Rate of Interest and Monetary Policy -
- 要旨
- 
							日本の消費者物価は約20年にわたる緩やかなデフレを経た後、円安と資源高を背景に2022年4月以降は上昇率が高まった。物価に関するこのような状況を踏まえたうえで、本稿は低インフレが長期化した理由として2つの仮説を解説し、大きな負のショック仮説の妥当性を指摘する。この仮説に基づきつつ、緩やかなデフレの長期化と金融政策、自然利子率が密接に関連していたことを確認することによって、自然利子率の低さが低インフレ問題の一因であった可能性を考察した。 VIEW MORE CLOSE
 自然利子率が低い理由としては様々なものが考えられるが、総じていえば、実体経済の弱さにその原因がある。22年以降はインフレ率が加速したとはいえ、需要不足や長期期待インフレ率の低さなど、日本経済はこれまでの緩やかなデフレの特徴を引きずっていると考えられる。このため本稿は、次の景気後退期では再び緩やかなデフレが長期化するとの見解を示した。インフレ率の引き上げを伴う物価目標は、日銀や金融政策の能力を超えた課題となった。
- 刊行年月日
- 2025年11月01日
- 著者/
 研究者紹介
- 
			佐古 佳史 (サコ ヨシフミ) 
 Author:Yoshifumi SAKO:リサーチ&ソリューション第1部 主事研究員 研究員紹介を見る 
- 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
															
 2025年11月号 第78巻 第11号 通巻957号 2 ~ 12ページ
- 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):国内金融
- キーワード
- 緩やかなデフレ,自然利子率,金融政策
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/10050.html