書誌情報
論題:賃金と物価下落-企業の人件費抑制の動向-
04.08.01[ 更新10.09.02 ]
- タイトル
- 賃金と物価下落-企業の人件費抑制の動向-
- 要旨
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1 1990年代末まで企業物価指数(企業が国内の取引先に財を出荷する際の価格)が下落する一方,時間当たりの現金給与総額は増加し続けた結果,企業の収益を圧迫。企業は,人件費の抑制に本格的に取り組むようになった。
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2 企業は,人件費抑制の手段の一つとして新規採用の抑制やボーナスの削減という方法だけでなく,時間当たり賃金の割安なパートタイマーの活用を進めた。さらに,正社員の賃金についてもITバブル崩壊後,基本給の引下げが行われるなど,賃金制度の見直しが行われている。
3 過去において,賃金の上昇は,消費者物価の上昇を引き起こすという因果関係が見られた。景気の回復が続き,賃金の上昇が継続することにより,消費者物価が上昇する可能性は否定できない。しかし,企業側は雇用体系・賃金制度の見直しを行い,人件費抑制の手綱を緩めていない。そのため,賃金コストの伸びは抑制されており,消費者物価上昇への寄与は限定的と考えられる。 - 刊行年月日
- 2004年08月01日
- 著者/
研究者紹介 -
田口 さつき (タグチ サツキ) : リサーチ&ソリューション第2部 主任研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2004年08月号 第57巻 第8号 通巻702号 16 ~ 22ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):国内経済
- 第二分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):海外金融
- キーワード
- 賃金,賃金下落,消費者物価,デフレ,インフレ
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/1659.html