書誌情報
論題:カトリック教会が広めた金融組織――日本共助組合の半世紀――
15.01.30[ 更新15.01.30 ]
- タイトル
- カトリック教会が広めた金融組織――日本共助組合の半世紀――
- 要旨
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「クレジットユニオン」(共助組合)と呼ばれる協同組織形態の金融機関が,1960年代初頭日本のカトリック教会内で誕生した。日本共助組合は相互扶助の観点から信徒の日常の経済問題を解決することを目的に設立され,最盛期には66組合, 1万人弱の組合員にまで拡大した。しかし法律上,貸金業者(後に特定非営利金融法人)として運営することとされていた日本共助組合は貸金業法の完全施行(2010年)を受け,ボランティアの役員に過大な責任と事務管理コストを強いることになったこと,後継者不足などから2013年1月,貸金業登録を抹消した。
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「日本最大かつ最古のNPOバンク」であった日本共助組合の足跡は,まさに苦難の連続であったが,組合員の力で社会的弱者やマイノリティを支援してきたことは注目される。格差が拡大し,貧困問題の深刻化が懸念されている今日,同組合の歴史を振り返ることは消費者金融市場を考える上でも大きな示唆を与えると考えられる。 - 刊行年月日
- 2015年02月01日
- 著者/
研究者紹介 -
古江 晋也 (フルエ シンヤ) : リサーチ&ソリューション第2部 主任研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2015年02月号 第68巻 第2号 通巻828号 15 ~ 27ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):協同組合・組合金融・地域 (詳細区分):国内協同組織金融機関
- キーワード
- クレジットユニオン,日本共助組合,NPOバンク,特定非営利法人金融法人,カトリック教会,イエズス会
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/5536.html