書誌情報
論題:大規模稲作経営の動向と課題
15.11.02[ 更新15.11.02 ]
- タイトル
 - 大規模稲作経営の動向と課題
 - 要旨
 - 
							
1992年の「新政策」で水田農業の経営方向が10~20haとされ,その後育成策や促進的な政策が展開されてきた。稲作農家10ha以上層は1.4万戸,販売目的組織経営体は2 万だが,その田経営面積は各34万ha,25万haと大きな存在になっている(10年)。
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大規模稲作の部門収支(経常利益)は横ばいだったが,13,14年産米価の低下で縮小することとなった。経営全体収支の最終利益水準は低く(組織法人では赤字),農業所得の6 割は補助金である(12年)。
全国8 経営体の定点観測では,米価低下のなかで継続規模拡大は2 経営にとどまり, 6 経営で有機等の高付加価値化, 7 経営で消費者・実需者直販が行われ,両者を合わせて7 経営で14年産の平均手取米価( 1 万円/60kg)を大きく上回る米価を実現していた。
国民食料の安定供給の観点では,中小規模農家を含めた多様な農業の共存が必要であり,規模拡大に傾斜し過ぎない農政展開が求められよう。
 - 刊行年月日
 - 2015年11月01日
 - 著者/
研究者紹介 - 
			
藤野 信之 (フジノ ノブユキ) :基礎研究部 主席研究員  - 掲載媒体
 - 定期刊行物 『農林金融』
															
2015年11月号 第68巻 第11号 通巻837号 2 ~ 19ページ - 掲載コーナー
 - 論調
 - 第一分野
 - (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):国内農業
 - 第二分野
 - (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):食品・フードシステム
 - キーワード
 - 大規模稲作,農地集積,担い手,規模拡大,直販,米価下落
 - 出版者・編者
 - 株式会社農林中金総合研究所
 - ISSN
 - 1342-5749
 - 書誌情報URL
 - https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/5812.html