書誌情報
論題:震災による農業構造の変化と農協の役割─宮城県津波被災地の農業復興を中心に─
21.03.01[ 更新23.11.22 ]
- タイトル
- 震災による農業構造の変化と農協の役割─宮城県津波被災地の農業復興を中心に─
- 要旨
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宮城県の津波被災地では、小規模な個人経営体が大幅に減少する一方、大規模な法人が急増するなど、農業復興の過程で急速に農業構造は変化した。
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震災を機に設立された農業法人は、震災から10年を経た今もなお様々な課題を抱えており、農業経営体が自立し、地域農業が持続可能となるには課題の解決が必要である。
農業復興は大規模化、法人化だけではなく、地域により多様である。
法人の存在感が急速に増す地域で、農協は体制を整備して、法人の課題解決に積極的な対応を行っている。個別経営体中心に復興した地域では、統一した生産部会や集出荷施設を通じ組合員と農協が一体となって産地の復興に取り組み、成果をあげた。中山間地域では、他の地域に比べて規模拡大や法人化は進まなかったが、農協がブランドや産地の復活を目標に掲げ、園芸中心の復興を進めた。
これらの事例は、全国で進む多様な農業構造の変化と、それが目指す持続可能な地域農業の実現に向けて、農協の役割発揮が期待されることを示唆している。 - 刊行年月日
- 2021年03月01日
- 著者/
研究者紹介 -
斉藤 由理子 (サイトウ ユリコ) : 特別理事研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2021年03月号 第74巻 第3号 通巻901号 20 ~ 41ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):国内農業
- 第二分野
- (大区分):協同組合・組合金融・地域 (詳細区分):農協
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/8332.html