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書誌情報

論題:耕地の所有・利用関係の変化と課題─急がれる対応、農林業センサス等から─

22.03.31[ 更新23.11.24 ]

タイトル
耕地の所有・利用関係の変化と課題─急がれる対応、農林業センサス等から─
要旨

2010年代に入り、第二次世界大戦後の日本農業を支えた昭和一ケタ世代農業者の離農と世代交代が進むなか、2015年農林業センサスでは販売農家だけでなく、小規模農業世帯(本稿では自給的農家と土地持ち非農家の合計)も減少に転じた。それら世帯から流動化した経営耕地は、組織経営体等へ集積する動きがみられたが、この傾向は2020年農林業センサスでも継続している。
経営耕地の所有関係をみると、耕地の出し手として小規模農業世帯のウエイトが増しており、受け手側からみて、より多数の所有者を相手に多数のほ場を集積する必要が生じている。しかし、受け手側の体制の限界もあり、条件不利なほ場を中心に農業経営体(販売農家およびそれ以外の組織経営体等)に集積されない耕地が全国で増加し、不在地主や相続未登記農地につながっているとみられる。この傾向が続けば、地域農業や食料自給力だけでなく、自然災害対策や国土保全、多面的機能の維持等へも大きな影響が生じる可能性がある。
既に取組みが始まっている施策を含め、受け手組織の再編・連携による強化や条件不利地域でのほ場整備の拡大、農地情報の管理高度化、不在地主の関与拡大、農地・林地一体での土地利用など、行政および関連団体が連携して対応していく必要があろう。

刊行年月日
2022年04月01日
著者/
研究者紹介
内田   多喜生 (ウチダ タキオ) : 常務取締役 研究員紹介を見る
掲載媒体
定期刊行物 『農林金融』
2022年04月号 第75巻 第4号 通巻914号  17 ~ 30ページ
掲載コーナー
論調
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2022/04/
第一分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):国内農業
第二分野
(大区分):協同組合・組合金融・地域  (詳細区分):農協
キーワード
センサス,不在地主,相続未登記,ベースレジストリ,耕地,農地
出版者・編者
農林中央金庫 発行   / 株式会社農林中金総合研究所 編集
ISSN
1342-5749
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n2204re2.pdf  977.9KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/8839.html