農林中金総合研究所

フランスの農業・農政では、EU内外諸国との競争が激しくなっていることに加え、消費者ニーズの変化や環境への配慮などの課題に対応するために様々な取り組みがなされている。競争力を高めるために、個別経営の規模拡大が進むとともに、加工流通部門でも、農協の統合・買収等を通じた加工流通部門への進出と、農協自身の大規模化も進んでいる。また、差別化や付加価値化を図り、消費者ニーズにこたえるため、例えば地理的認証の取得や有機農業への取組みも広がっている。農政においては、ＥＧalim法で地理的認証・有機農産物等の団体食堂での一定割合の使用が義務付けられた。また未来法のもとで、フードチェーンの各段階の関係者が参加し地域の食料システムを環境や社会の持続性に配慮したものに移行する施策が取り組まれている。