農林中金総合研究所

農林中央金庫は2009年度から一橋大学で、自然資源に依存する農林水産業と地域社会の持続可能な発展を考える寄附講義「自然資源経済論」プロジェクトを実施している。本書はシリーズ第2巻として、2010年度における各界専門家による講義内容を収録したものである。あわせて、東日本大震災からの復興・再生に関する序章を緊急執筆して加えた。

まえがき
序章　東日本大震災と農林水産業の復興・再生／寺西俊一・石田信隆
第Ⅰ部 農業・農村の再生に向けて
第1章　農業の今日的意義と日本農業再生への課題／祖田修
第2章　農業・農政のあり方を考える／生源寺眞一
第3章　ＷＴＯ・ＦＴＡ・ＴＰＰと農業／石田信隆
第Ⅱ部　海外における農林政策の動向
第4章　ＥＵの農政改革と農業環境政策／石井圭一
第5章　ヨーロッパの森林政策と日本の課題／石井寛
第6章　新興国経済における農業・バイオ燃料－ブラジルにおける事例－／佐野聖香
第Ⅲ部　生態系保全と自然資源の管理・利用
第7章　生態系保全と自然資源管理をめぐる諸問題／松田裕之
第8章　水産資源の管理と利用を考える／山下東子
第9章　生態系サービスの経済的評価／栗山浩一
第Ⅳ部　自然資源経済をめぐる課題と展望
第10章　自然資源ガバナンス論へのアプローチ－森林コモンズから考える－／井上真
第11章　自然資源経済と物質循環－日本におけるバイオマス利用の可能性と現実－　
／山下英俊
第12章　自然資源経済と国際貿易－理論と政策に関する諸論点－／山川俊和
あとがき