農林中金総合研究所

「東日本大震災復興基本法」が成立し、「復興基本方針」が出され、被災地自治体の復興計画策定も行われているが、人口減少と高齢化が同時進行している市町村が多い。かつ、第一次産業と関連産業の就業者比率が高く、地域の経済・産業のベースとなっている。したがって、第一次産業の再生は地域再建の要であり、将来の地域維持の観点からも重要なテーマである。被災地自治体の多くは財政力が弱く、自主財源により財源を少なからず負担し、復興事業を早期かつ十全に進めることは困難である。以上のような地域特性を前提に、復興事業の推進を国が前面に立ち、後押しかつ可能な限り財政負担することが強く望まれる。
　また、被災者支援のすき間を埋めるため復興基金の活用が重要となる。財源支援など国が基金事業へ強くかかわっていくことが必要と思われる。