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論題:森林環境税とその森林環境および林業における意義

05.02.01[ 更新10.06.18 ]

タイトル
森林環境税とその森林環境および林業における意義
要旨

森林環境税とは,荒廃の度を増している森林環境を整備し,水源確保など森林の公益的
機能を守るための費用を,県民から広く薄く税を徴収することによりまかない負担しよう
とする税である。
 高知県では2003年4月から,岡山県では04年4月から実施されているが,徴税額は,両
県とも,個人については,各世帯主あたり,年間一律500円である。
 森林環境税は,00年の地方分権一括法の成立を契機に多くの都道県において,独自税と
して検討されはじめ,現在,ブームの様相を呈している。
 税の使途については,「税を森林整備そのものに使う」つまり「森林整備のハード事業
に使う」を一方の極とし,もう一方の極を,「森林の公益的機能の啓蒙・教育・広報活動
に限って使う」つまり「森林のソフト事業に限って使う」とするものである。実際には,
その二つの極のなかでいろいろな組み合わせ・バリエーションになっており,環境として
の森林と産業としての林業の両方を支援する形となっている。
 森林環境税に取り組んだ県は,各県とも,県民の意向を聞くため,きめ細かいアンケー
ト等を実施している。そのなかで,県民が環境としての森林のみではなく,産業としての
林業にも関心を示し,支持の姿勢を打ち出しつつあることがうかがわれ,この種の問題意
識のアンケートとしては,新しい傾向が見られる。
 県では,「森林環境税」は,「森林環境」という地域独自の問題を,それぞれの地域で解
決しようと地方自治の観点から出てきた地方独自税であり,その観点を大切にしようとし
ている。
 「森林環境税」は,環境としての森林と産業としての林業を結びつけて,税を創設した
という意味で,産業としての林業問題が環境問題を経て再び関心をひく過程として画期的
な出来事である。しかし,税の規模が小さく,象徴的第一歩としての意義は大きいが,実
質的意義としては,まだ端緒についたばかりであり,多くの難問・課題を抱えている。

刊行年月日
2005年02月01日
著者/
研究者紹介
秋山   孝臣 (アキヤマ タカオミ)   専任研究員
掲載媒体
定期刊行物 『農林金融』
2005年02月号 第58巻 第2号 通巻708号  32 ~ 44ページ
掲載コーナー
論調
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2005/02/
第一分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):林業
第二分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):環境
出版者・編者
農林中央金庫 発行   / 株式会社農林中金総合研究所 編集
ISSN
1342-5749
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n0502re2.pdf  81.0KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/1706.html