書誌情報
論題:2017年の国内経済金融の展望―再び脚光を浴びる財政政策―
16.12.30[ 更新16.12.30 ]
- タイトル
- 2017年の国内経済金融の展望―再び脚光を浴びる財政政策―
- 要旨
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世界経済の失速懸念などで2016年は波乱の幕開けとなり,その後も英国のEU離脱問題,過激な言動で話題となったトランプ氏の米大統領選勝利など,経済・金融市場に重大な影響を与えかねないイベントも多かったが,足元はトランプ政策への期待から先進国の金融市場は活況を呈している。今後,トランプ政策の中身が具体化する過程で,金融市場には一定の調整を余儀なくされる場面もありうるが,米雇用拡大に向けてインフラ投資や減税が実行されれば,その恩恵は世界経済全体に波及するだろう。
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16年の国内景気は,秋口の天候不順で消費が足踏みする場面もあったが,全般的には持ち直しに向けた動きを続けている。労働市場の改善やそれによる家計所得の増加,消費者マインドの好転などで,消費の回復は一段と強まると予想される。また,輸出の増勢も強まると見られ,設備投資の増加につながるだろう。日本経済は3 年連続で1 %台の成長を維持すると予想され,徐々に賃金・物価にもプラスの影響を与えるだろう。
さて,16年中に政策運営の枠組みを2 度にわたって大幅に修正した日本銀行は,足元下落状態の物価が再び上昇に転じる見通しであること,財政政策の出動などで,内外経済が改善方向に向かうと見られることもあり,現行の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を粘り強く継続すると見られる。 - 刊行年月日
- 2017年01月01日
- 著者/
研究者紹介 -
南 武志 (ミナミ タケシ) :調査第二部 主席研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2017年01月号 第70巻 第1号 通巻851号 2 ~ 14ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):国内経済
- 第二分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):国内金融
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/6224.html