書誌情報
論題:スマート農業で広がる農業データの活用についての論点
22.03.31[ 更新23.11.24 ]
- タイトル
- スマート農業で広がる農業データの活用についての論点
- 要旨
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生産者の高齢化対策としての省力化技術や温暖化対策としての可変技術として、先端技術を使ったスマート農業の社会実装が急務となっている。加えて、スマート農業で得られた農業データは、食のサプライチェーンでの効率化や高付加価値化に貢献すると期待されている。さらに食品流通の循環経済化や国際水準の食品安全規格の取得にも、スマート農業の導入は有効である。
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しかしスマート農業も万能ではない。生産者サイドでは、とりわけ農業データの公正な取扱いを求める必要がある。農業データの活用の範囲は広がっており、集積することでビジネス展開上の便益が得られるならば、そこから生産者への適正な配分は重要である。また農業データの不正利用は、生産者や農業全体への損害をもたらす。適正な便益の配分や不正利用の回避には、農業データを公正に取り扱う仕組みが必須である。
国等による各種ガイドラインの制定や制度改正で、日欧米では農業データの公正な取扱いのための仕組みづくりが進んでいる。しかし生産者が自らの権利を守るためには、ITベンダーなどのサービス提供者との交渉等にあたらなければならず、生産者団体としてJAグループの役割発揮が望まれる。 - 刊行年月日
- 2022年04月01日
- 著者/
研究者紹介 -
小田 志保 (オダ シホ) :調査第一部 主任研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2022年04月号 第75巻 第4号 通巻914号 2 ~ 16ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):国内農業
- 第二分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):食品・フードシステム
- キーワード
- スマート農業,スマートフードチェーン,GFSI承認スキーム,農業データの管理,知的財産,限定提供データ
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/8838.html