書誌情報
論題:2008年の金融政策を考える視点
08.01.01[ 更新10.06.18 ]
- タイトル
- 2008年の金融政策を考える視点
- 要旨
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日本銀行は2006年3月に約5年に及んだ量的緩和政策を解除してから、「金融政策の正常化」の下、利上げのタイミングを探り続けてきた。このため、金融市場の参加者は、緩やかながらも経済・物価情勢の改善が続くのであれば、日銀は半年に1回程度のペースで利上げを行うのでは、と想定していた。しかし、07年夏に米サブプライム問題が表面化し、世界的に金融資本市場が大きく混乱したことで、インフレ警戒姿勢を続けてきた欧米中央銀行が金融不安の解消に、大量の流動性供給を続ける事態となっている。こうした情勢の下、同問題が国内金融機関や国内経済へ与える直接的な影響度は小さいとはいえ、日銀が独自の判断で利上げできる状況ではなくなっている。加えて、バーナンキ議長など米連邦準備制度(FRB)関係者は、08年前半まで米国経済の減速が続くとの見方を示すなど、経済成長の大部分を輸出に依存する日本経済にとっては、慎重に見極めねばならない点が多い。当総研では、次回の利上げ時期を「早くとも08年7~9月期」と想定しているが、本稿では、当面の金融政策を考える材料について考えてみたい。
VIEW MORE CLOSE - 刊行年月日
- 2008年01月01日
- 著者/
研究者紹介 -
南 武志 (ミナミ タケシ) : リサーチ&ソリューション第1部 役員・理事長・顧問・理事研究員 等 理事研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農中総研 調査と情報』
2008年01月号 第4号 12 ~ 13ページ - 掲載コーナー
- レポート―経済・金融
- 第一分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):国内金融
- キーワード
- 日銀,金融政策,米国
- 出版者・編者
- 株式会社農林中金総合研究所
- ISSN
- 1882-2460
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/soken/contents/2223.html