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書誌情報

論題:観光活性化ファンドを通じた地域金融機関の多様な支援─人的支援にみる観光まちづくり参画への意義─

18.04.27[ 更新18.04.27 ]

タイトル
観光活性化ファンドを通じた地域金融機関の多様な支援─人的支援にみる観光まちづくり参画への意義─
要旨

近年,観光地の再生・活性化の手段として,観光活性化ファンドが注目されており,これまで全国的に設立が進んできた。本稿では,観光活性化ファンドを,(株)地域経済活性化支援機構(REVIC)等公的機関が関わる「官民型」と地域金融機関が独自に立ち上げた「民間主導型」に大別し,後者のファンドにおける地域金融機関の取組事例を紹介した。
事例からは,①詳細な事業計画の作成支援,②自治体と民間企業の橋渡し役や進捗状況に応じた事業アドバイス,③観光まちづくり会社を通じた地域課題の解決や地域密着型金融など,地域金融機関が地域のニーズに合わせて多様な支援を行っていることが確認できた。
民間主導型観光活性化ファンドの利点として「機動性」と「裁量」が挙げられ,また,これらファンドの設立は,REVICのノウハウ移転がなくとも観光活性化ファンドの設立・運営に取り組む体制が備わっている地域金融機関があることを意味している。特に民間主導型の場合では,ファンドにおける一定の期待収益確保のために投資先の経営状況を細かく把握し,継続的に適切なアドバイスを行っていく必要があるだろう。いずれの観光振興の手段を取るにしても,支援対象のニーズに合わせた既存スキルを生かした役割の発揮を行うことが重要である。
さいごに,観光振興における地域金融機関の人的支援のニーズの高まりに注目し,観光まちづくりに地域金融機関が参画する意義について,観光まちづくり会社の「公益的」な性格と「事業的」な性格のバランスの確保への寄与として付言したい。

刊行年月日
2018年05月01日
著者/
研究者紹介
佐藤   彩生 (サトウ サキ) :調査第二部   研究員 研究員紹介を見る
掲載媒体
定期刊行物 『農林金融』
2018年05月号 第71巻 第5号 通巻867号  15 ~ 27ページ
掲載コーナー
論調
掲載号目次
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/2018/05/
第一分野
(大区分):経済・金融  (詳細区分):国内金融
第二分野
(大区分):農林水産業・食品・環境  (詳細区分):その他
キーワード
観光活性化ファンド,地域金融機関,観光まちづくり,REVIC,地方創生,日本版DMO
出版者・編者
農林中央金庫 発行   / 株式会社農林中金総合研究所 編集
ISSN
1342-5749
PDF URL
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n1805re2.pdf  918.1KB
書誌情報URL
https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/7086.html