書誌情報
論題:金融機関はデジタル化で身近さを失うか―欧州の銀行を事例として―
19.08.30[ 更新19.08.30 ]
- タイトル
- 金融機関はデジタル化で身近さを失うか―欧州の銀行を事例として―
- 要旨
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金融業界においてはデジタルチャネルやキャッシュレス決済の利用が増えており、それに合わせて店舗の削減が進んでいる。この動きをまとめて金融のデジタル化と呼ぶことにすると、国によって度合いに違いがあるものの、欧州各国でも確認できる。
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欧州のなかでデジタル化の度合いが中程度のベルギーで事業を展開するKBCは、利用者にデジタルチャネルの使い方を教える講習会を店舗で開いているほか、店舗減少後も地域の情報を得られるよう、それが責務の役職を導入している。デジタル化の度合いが高いフィンランドのOPフィナンシャルグループは利用者の店舗へのロイヤルティが高く、遠方に転居後も充実したデジタルチャネルを通じて同じ店舗を使い続ける利用者が少なくない。
両事例を踏まえると、デジタル化が進むなかにおいても、店舗の身近さが一定の役割を担うといえる。今後は日本でもデジタル化が進んでいくと思われるが、デジタルチャネルの強化だけでなく、店舗を通じた施策も重要になるだろう。 - 刊行年月日
- 2019年09月01日
- 著者/
研究者紹介 -
髙山 航希 (タカヤマ コウキ) :調査第一部 主事研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2019年09月号 第72巻 第9号 通巻883号 20 ~ 34ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):海外金融
- 第二分野
- (大区分):協同組合・組合金融・地域 (詳細区分):農協信用事業
- キーワード
- 協同組合銀行,KBC,OPフィナンシャルグループ,店舗再編,デジタル化,デジタリゼーション
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/7688.html