書誌情報
論題:ESGで明らかになる企業の森林リスク
21.11.01[ 更新23.11.24 ]
- タイトル
- ESGで明らかになる企業の森林リスク
- 要旨
-
世界の森林面積の減少が続いており、林業や木材産業、製紙産業などは、森林環境に悪影響をもたらしているとしてネガティブなイメージが付与される傾向がある。一方で、近年はESG情報を重視する機関投資家やそれを経営戦略に生かす企業が増えており、土地転換や過剰伐採による森林減少および整備不足による病害虫の発生といった森林劣化などの森林リスクへの対応のほか、木材利用による持続可能な社会への貢献などが注目されている。木材などの森林資源を利用する企業には、ESGの観点からみてどのような課題があり、またそうした企業はどのように持続可能性に配慮した木材の調達活動を進めているのだろうか。
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森林リスクにかかるCDPの企業評価においては、ESGの観点から「自然環境」「法規制」「社会情勢」に関する外部環境の変化と、それに対する企業の事業活動による外部環境への影響の2つが取り上げられている。また、国内企業においては、政府のガイドラインにのっとって、個別企業の独自の取組みによる方法で森林リスクが確認されている。更なる森林リスクの解消や持続可能性に配慮して生産された木材等の利用促進においては、機関投資家によるESG投資の広がりのほか個別企業のモニタリング費用の低減や、森林認証制度の実効性向上とともに地域の実情に即した同制度の普及が課題となるだろう。 - 刊行年月日
- 2021年11月01日
- 著者/
研究者紹介 -
安藤 範親 (アンドウ ノリチカ) : リサーチ&ソリューション第2部 主任研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2021年11月号 第74巻 第11号 通巻909号 21 ~ 33ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):林業
- 第二分野
- (大区分):農林水産業・食品・環境 (詳細区分):環境
- キーワード
- ESG,森林リスク,CDP,森林認証制度,持続可能性
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/8648.html