書誌情報
論題:改正貸金業法の論点整理と利用者についての分析
13.07.31[ 更新13.08.12 ]
- タイトル
- 改正貸金業法の論点整理と利用者についての分析
- 要旨
-
貸し手への規制を通じて新たな多重債務者を生まないことを狙いとした改正貸金業法の完全施行から3年が経過した。改正点の1つである総量規制により借入できなくなった資金需要者に焦点を当て規制の負の影響を論じる批判が多い。
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ただし、金融機関利用者に対するアンケート調査の個票データを用いた分析によると、職業・雇用形態などを判断材料に、貸金業者が借入申請者を敬遠している状況は見られなかった。
その一方で、家計管理、特に貯蓄がうまくできていない人々が貸金業を利用していることがわかった。借り手の家計管理の問題について社会的な対応がなくては、債務問題は形をかえて続くと考える。金融機関、なかでも協同組織金融機関は、所得が不安定な世帯に向けて、定期積金という金融商品により、将来の支出に向け、計画的に積み立てることを支援してきた歴史がある。過去に貯蓄運動を支えてきた要因を見つめ、現代に合うような仕組み作りを再構築することで、家計管理の健全化に貢献できるだろう。 - 刊行年月日
- 2013年08月01日
- 著者/
研究者紹介 -
田口 さつき (タグチ サツキ) :調査第一部 主事研究員 研究員紹介を見る - 掲載媒体
- 定期刊行物 『農林金融』
2013年08月号 第66巻 第8号 通巻810号 11 ~ 28ページ - 掲載コーナー
- 論調
- 第一分野
- (大区分):経済・金融 (詳細区分):国内金融
- キーワード
- 改正貸金業法,総量規制,家計再建,漁業女性部,貯蓄運動,金融経済教育
- 出版者・編者
- 農林中央金庫 発行 / 株式会社農林中金総合研究所 編集
- ISSN
- 1342-5749
- 書誌情報URL
- https://www.nochuri.co.jp/periodical/norin/contents/4859.html